文章理解
◆科目概要
各種公務員試験の教養科目において、8問から9問必須で出題されます。現代文、古文、漢文、英語から成り立つ文章理解ですが、漢文は裁判所事務官の試験以外では出題がなく、古文も地方上級試験で1問出題されるのみです。よって文章理解の科目では、現代文と英文がほぼ全てです。
要するに、漢文は捨てて、古文もよほど時間に余裕がある受験生以外は捨てましょう。古文も漢文も本番では勘で勝負です。
全問必須回答であり、かつ数的処理の科目に次いで出題数が多い科目であるにもかかわらず、文章理解については全く対策せずに本試験に望む受験生が多いのが現状ですが、得策ではありません。
文章理解は多くの受験生が堅実に得点してくるため、この科目で失点を重ねてしまうと、他の科目に負担をかけることになり、結果的に他の受験生に差をつけられる恐れが大きくなるからです。
よっぽど現代文や英語に自信があるといった受験生は別ですが、現代文や英文から離れて生活していた受験生は、ある程度の対策をしなければ本試験で痛い目を見ることになります。
それほど時間をかける必要は無いので、以下に示す学習法で、本番で失敗しない程度には訓練しておきましょう。
◆お勧め参考書
○速読速聴・英単語 Core1900ver.3―単語1400+熟語500
(Z会出版)
重要単語を多く含む英文を読むことで、単語力や熟語力を身につけるとともに英文読解力を養うことができる本書は、TOEIC等受験者の間でも非常に評価の高い英語学習本です。
単語レベルや英文の難易度は、大卒程度の公務員試験に出る英文に比べるとほんの僅かに低いぐらいかと思われますが、忘れていた英単語や熟語を思い出すとともに長文に慣れるという目的を達成するには合格点を出せるレベルです。
また、掲載されている英文は実際の英字新聞の記事など時事的なものが多いため、時事的要素が強い傾向にある公務員試験の英語対策には非常に適しており、何より読み応えがあるため読んでいて飽きません。試験までに本書を読み込めば、公務員試験の英語は概ね攻略できます。
なお、本書はレベルの低い順に「Basic」、「Core」、「Advanced」の3種類有りますが、公務員試験英語ではここで紹介する「Core」が最も適切なレベルでしょう。Coreが物足りない人は、本書のAdvancedよりも下で紹介する速読英単語の上級編を使った方がいいです。Advancedがスラスラ読める人は公務員試験英語の対策はマジ不要です。それぐらいAdvancedはハイレベルです。
○速読英単語(2)上級編 [改訂第3版]
(Z会出版)
同じくZ会出版の本書ですが、大学受験時に一度は見たり聞いたりしたことがあるでしょう「速読英単語シリーズ」の上級編です。
見開きで英文と和訳があり、次のページに重要単語の確認があるといったつくりで、速読速聴英単語と似ていますが、速読速聴英単語より少し本のサイズが小さく、リスニングCDも付いていません。
さらにこの上級編は速読速聴英単語の「Core」より英文、単語ともに難易度が上です。というか、こんな難しい単語は公務員試験にはあまり出てきませんので、単語対策用としては本書は微妙です。
が、英文解釈力を養うという意味では、本書は速読速聴英単語Coreより絶対に上です。ある程度単語力がある受験生は、本書の英文を何度も読み込んだ方が、公務員試験の英語に確実に対応できるようになります。
このレベルの英文をスラスラ解釈できるようになれば公務員試験英語は楽勝ですので、「速読速聴英単語」のCDが要らない(邪魔)、サイズの微妙なデカさ気になるなど、「速読速聴英単語」が気に食わない受験生の方には、本書は是非お勧めいたします。
なお、本書のワンランク下のレベルの「必修編」も悪くはないですが、公務員試験英語対策用としてはやや心許ないため、お勧めいたしません。
◆学習指針
まず、漢文はシカトで異論は認めないとして、古文も勘でいきましょう。
次に現代文ですが、この科目はできる人はできるし、できない人はできないという代表的な科目であるため、公務員試験においては今さら抜本的な対策なんて考えないようにします。現代文にあまり勉強時間を割くこともできないでしょう。よってお勧め参考書も特に有りません。
かといって、何もしなくてもいいという訳ではありません。不得意な人でも、せめて本番である程度短時間で文章を読み、選択肢を切るという作業を円滑に進めることができる程度には体を現代文に慣らしておく必要があります。
対策としては、新スーパー過去問ゼミ2に収録されている現代文の過去問を、毎日1問でいいので、試験まで自力で解き続けるという作業で十分です。全部解いてしまったら、あまり同じ問題を繰り返し学習する科目でもないので、間違えた問題だけもう一度自力で解いてみるのもいいでしょう。覚える科目ではなく考える科目なので、先に答えを見ずにとにかく自力で解くことが重要です。1問程度数分で解き終えることができるので、面倒くさがらず地道に毎日解いて、本番用に体を慣らしておきましょう。
次に英語ですが、英語はまだ現代文よりも対策のしようがあります。英文さえ解釈できれば選択肢のレベルは現代文よりもずっと低いからです。
具体的な学習法としては、上で紹介したテキストを、毎日2テーマずつぐらい読み、それを受験日までひたすら繰り返しましょう。英文の和訳をノートに書く、などといった時間と労力を無駄に削る行為は絶対しないように。和訳を先に読み、内容を頭に置きながら英文を読む(音読であればなお良し)という作業を、ひたすら毎日続けるのです。
例えば速読英単語上級編なら全部で50テーマですから、毎日2テーマずつ読むと1ヶ月で1周読み終えます。試験日まで半年以上猶予があれば、最低6周はできるわけですから、試験を受ける頃にはかなりの英文読解能力が備わっていることは間違いありません。英語は、同じ英文を繰り返し読むという作業が非常に効果的です。長文を読むことに次第に慣れて、熟語も覚えて、そして単語の意味を推測する能力も養われます。
英語は、この英文を毎日読むという作業さえしていれば、無理に英語の過去問を毎日解く必要もありません。過去問等の問題を解くのは5日に1問だとか、10日に1問だとか、気が向いたときにやるぐらいで十分です。最初の頃は2テーマ読むのもなかなか大変ですが、慣れるにつれペースは上がって行きます。本試験では4,5問出題される英語ですから、これぐらいはやって当然。英語を得点源にしてしまいましょう。
最後に、文章理解の問題の解き方です。時間を節約するために、先に選択肢を読んで、その内容をある程度頭に残したまま本文を読み、そして選択肢を絞りに入る、といった流れで問題を解きましょう。また、文章理解に限ったことではありませんが、やはり消去法が原則です。ピントのぼけた選択肢が必ずいくつかあるので、それらの選択肢を切って、2択まで絞って、回答を選ぶ。これらはいくつも問題を解いていれば次第に身に付いてくるテクニックであり、何度も言うように、地道な学習こそが文章理解の最短攻略法です。
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