経営学

◆科目概要

 国家U種試験では選択科目として5問、国税専門官試験では選択科目として7問、地方上級試験では2問(特別区では3問)出題されます。

 教養試験で内容がかぶる科目もなく、専門試験専用のマイナー科目ですが、国家U種・地方上級試験レベルという枠組みの中では、刑法や労働法よりはメジャーな科目と言えるでしょう。

 公務員試験では、経営組織や経営管理、経営戦略等についての理論や、日本企業の経営史、そして株式会社制度やM&Aなど現代企業の経営事情等について問われます。

 国家U種試験では幅広い論点から出題される傾向にあり、かつ年度によってかなり難しい問題が出題されることもあるので、経営学を学習する場合も、あくまで「選択できる科目の幅を増やす」という程度に考えておくべきでしょう。ただ、政治学や行政学などの行政系科目に比べると、年度による難易度の変動が小さく、比較的安定している科目とも言えます。

 一方、国税専門官や地方上級試験における経営学は理論の分野からの出題がほとんどで、かつ問題内容も基礎的なものが多いため、学習すれば案外得点できてしまいます。

 マイナーな印象が強く捨てる受験生も多い科目ですが、行政学や社会学と重複する論点もあり、勉強してみるとなかなか面白い科目ですので、国税専門官の志望順位が高い受験生等は、刑法や労働法を捨てて経営学を選択するというのも一つの戦略です。


◆お勧め参考書

 公務員試験の経営学も、行政系科目と同じく単なる暗記科目ですので、レジュメの付いた過去問集の演習が最短の攻略法です。導入本等は一切必要ありませんので、とにかく過去問を潰すことに専念しましょう。


◆学習指針

 さて、影が薄く捨てる受験生も多い経営学ですが、国税専門官の志望度が高い受験生、また法律系科目よりも行政系科目等のより暗記色の強い科目が好きな受験生は、刑法や労働法を勉強するぐらいなら経営学をやっときましょう。

 学習指針ですが、既に述べたようにいきなり過去問演習です。ではどの過去問集を使うかというと、自分の受験する試験種の志望順位と相談して決めます。

 国家U種よりも地方上級の方が志望度が高い受験生は、TAC出版のスーパートレーニングプラス経営学(239ページ)で「しのぐ」戦略がマル。地方上級における経営学は、出題数も少なく難解な問題はほとんど出ませんので、新スーパー過去問ゼミ2経営学(369ページ)までやるのはややオーバーワーク気味。

 一方、国家U種における選択科目として真剣に用意するつもりであるなら、新スーパー過去問ゼミ2(369ページ)を潰す必要があります。内容を比べれば判ると思いますが、スーパートレーニングよりもスー過去の方が圧倒的に収録過去問数も多く、解説も詳しいのは明らかです。経営学を武器にしようとするなら、スー過去は必修。負担は大きいですが、きちんとスー過去を潰せば経営学は得点源となります。基礎的な出題が多い国税専門官試験では7点狙えます。

 ここで念のため注意しておきますが、国家U種向けにせっせと学習したとしても、本番で見たことの無い問題が出るケースは国U受験では常識。これは経営学のみならず国家U種試験で専門科目を選択する上で極めて重要な心構えですが、問題を見て「ヤバイ」と感じた科目は、一生懸命勉強した科目であっても、思い切って捨てる覚悟が絶対必要です。

 国家U種試験において、「政治学や行政学等がヤバ過ぎる場合の逃げ道」にできる程度に経営学を学習しておけば、心に余裕を持って試験に臨むことができます。そしてその程度の学習をこなせば、地方上級や国税専門官ではきっちり得点できちゃいますので。

 ただ、経営学が、民法や経済学など他の主要科目の学習時間を削ってまで学習すべき科目か、と言われれば、答えはノーです。個人差はあれど、暗記科目は得点源になるまでに時間がかかるのが特徴です。この科目はあくまで他の受験生に差を付けるための上乗せ科目であり、落とせない科目を完璧にした上で取り掛かるのが基本。自分の置かれた状況をきちんと踏まえた上で、学習するかしないかを判断しましょう。

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