国家公務員一般職−補足事項

 国家公務員一般職(旧国家U種試験)の概要について述べてきましたが、補足事項として少し書いておきましょう。国家公務員一般職の行政区分は、ご存知のとおり北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄の9つの地域ブロックに分かれており、それぞれで採用予定者数や勤務地が決まっております。つまり、各地域によって合格得点のボーダーラインが異なるわけで、全国で9通りのボーダーラインが存在することになります。

 そうすると、おのずと採用予定者数が少なくかつ受験者数が多い地域の競争率が高くなるわけで、最も合格ラインが低い地域に比べ、最も合格ラインが高い地域では、合格のボーダーラインが粗点で4点から5点も高くなります。例えば、例年近畿地域は、採用予定者数に対して受験者数が多く、かつ受験者層のレベルが高いのか、一部の受験生の間では魔の近畿と呼ばれる程の激戦区で、採用予定者数が少ない他の地域区分よりもさらにボーダーラインが高いことで知られています。

 ボーダーラインが4点違うということは、大変なことです。国家一般のような、受験者が非常に多い試験では、ボーダーライン付近の得点層に数十人から数百人という受験者が集中します。1点違うだけで3桁ほどの順位が変わるわけです。となれば、試験内容は同じなわけですから、他の地域で受験していれば最終合格だったのに、近畿地域で受験したがために不合格になるという悲惨なケースが考えられるわけです。事実、毎年そういった、ある特定地域にこだわったがために不合格になってしまう残念な受験生が何人もいます。

 したがって、国家公務員一般職を第一志望にしている受験生や、どこでもいいからどうしても1年で公務員試験に合格しなければならない、公務員になりたいというような受験生は、試験の地域区分を慎重に選ぶ必要があります。「そこに住んでいるから」等という適当な理由で受験の申し込みをして、あとで上記事実に気づいたところでもう後戻りはできません。その地域の合格ボーダーラインを超えるしかないのです。

 ただ、なるべく合格可能性を高めるために自分の出身や住所と関係のない地域区分で試験を受けて、1次の筆記を合格したとして、2次の面接で「なぜこの地域を受験したのか」を説明できるようにしておかなければなりません。「合格しやすいと思ったから」という理由は正直ですが、それだけだとあまり良い印象に捉えられないでしょうから、説得力ある理由を考えておく必要があります。まぁ、個人的な意見を言わせてもらうと、受ける前からそんな守りに入らず、「どうしても希望地域の区分で合格してやる!」といった強い意気込みが欲しいところですね。ボーダーラインなんか気にせず、バンバン攻めていきましょう。といっても、なかなか難しいもんですけどね(笑)。

 なお、国家一般の行政区分において本省庁への採用を希望する場合には、以前までは関東甲信越地域で受験し合格する必要がありましたが、平成18年度からは、全国から有為の人材を確保できるようにするという観点から、関東甲信越地域以外の地域からも採用が可能となりました。ただ、半端じゃなく激務で知られる本省庁採用を希望する覚悟があるのなら、いっそのこと国家一般職ではなく、国家総合職での受験をお勧めいたしますが。

 補足事項という割には結構な長文になってしまいましたが、注意点はこんなところです。国家公務員一般職試験、なかなか奥が深いもんですねぇ。受験勉強前にきちんと戦略を練って目標を定めた上で、学習を進めましょう。勉強の仕方については、「筆記試験対策」のコンテンツで科目ごとに詳しく扱っておりますので、是非参考にしてくださいね。

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