数的処理
◆科目概要
数的処理という科目はありませんが、大きく3つに分けて、数的推理、判断推理、資料解釈があります。
まず数的推理ですが、方程式や整数の問題や、速さ・距離・時間の問題、また確立や平面図形に関する問題が出題される、いわゆる数学をクイズ形式にしたような科目です。数学の知識で解けますが、短時間で解くためにはある程度のテクニックを習得する必要があります。文型の方で数学に拒否反応を示す受験生もいるかと思われますが、数的推理は「解法」を会得すれば数学的センスがなくとも解くことができるようになりますので、決して変な先入観は持たないように。
次に判断推理ですが、論理と集合に関する問題、暗号やウソつき問題、空間図形に関する問題が出題される、これこそまさにクイズ科目です。ある程度のIQを要求される科目ですが、これも問題のパターンがある程度決まっているので、トレーニングさえ積めば数学色が強い数的推理よりも馴染みやすい科目かと思います。
最後に資料解釈ですが、要するに計算問題です。表やグラフから読み取れる数字を計算して、選択肢を絞るという科目です。時間さえあれば解けるので、要求されるのは慣れだけ。短時間で解けるようトレーニングするだけなので、難しくありません。
以上が数的処理ですが、どの試験種でも全問必須回答であり、出題数も半端ないので(14〜17問程度)、捨てるなんて選択肢はありません。思いっきり合否を分ける超重要科目です。たまにこういうのが生まれつき得意で無対策で試験に臨む人がいますが、真似しないように。
個人差はありますが、数的処理は自在に問題が解けるようになるまでに時間がかかる科目です。そして、間を空けてしまうと感覚が鈍りやすい科目でもあります。よって、勉強開始時期は早ければ早い方がいいし(公務員試験勉強開始と同時に始めること!)、かつ本試験まで毎日演習を続けなければなりません。
数的処理は解法パターンさえ身につければあとは問題演習をこなすことによりどんな問題にも対応できるようになりますので、とにかく地道に、そして効率よく対策して、得意科目にしてしまえば、他の受験生に差をつけることができます。
◆お勧め参考書
○畑中敦子の数的推理の大革命! (公務員試験・専任講師シリーズ)
(321ページ/東京リーガルマインド出版)
○畑中敦子の判断推理の新兵器! (公務員試験・専任講師シリーズ)
(374ページ/東京リーガルマインド出版)
○畑中敦子の資料解釈の最前線! (公務員試験・専任講師シリーズ)
(211ページ/東京リーガルマインド出版)
有名予備校LECの人気講師によるシリーズものテキストで、通称ワニ本。数的処理が苦手な受験生向けに書かれた講義口調の参考書兼問題集で、多くの受験生から絶大な支持を得ています。
解法パターンを身につけてある程度のテクニックを用いて短時間で問題を解くことに主眼を置いた本書は、数学が苦手な受験生にとっては数的処理対策の救世主的な存在といえます。
しかし一方で、そもそも数的処理のような科目が得意な人たちなど、正攻法ではなくテクニカルな解法を紹介する本書が合わないという受験生もちらほら。
ただ、経験則ですが、正攻法で解くより圧倒的に早く回答を導き出せる解法も紹介されており、知らないと損をする知識が結構盛り込まれているため、理系出身だろうが何だろうが本書を使う価値は十分にあります。
また、例題も豊富で演習量も十分ですが、レベル的には本試験問題よりもやや劣ります。本書の問題を完璧に解けるようになったら、新スー過去2などによる過去問演習で応用力を養う、といった使い方が理想的。本書のみで本試験に臨むのはあまりお勧めできません。
なお、判断推理の本は、丁寧な解説をしようとする余りやや冗長な印象もあり、他の2冊に比べ若干評価は落ちます。が、くどいぐらいの解説でないと理解しにくい問題が多いのも判断推理の特徴なので、判断推理が苦手な受験生には本書は向いていると思います。
不安な人は本屋で本書を手にとって、自分に合いそうかどうか確認してから購入を考えてもいいかもしれません。
ところで、畑中敦子の天下無敵の数的処理!((1)判断推理・空間把握編と(2)数的推理・資料解釈編の2冊)という、同シリーズのワンランク下の解説本もありますが、国家U種、地方上級レベルを受験するのであれば、あまりにレベルが足りなさ過ぎるので買う必要はありません。
試験まで時間があり、どうしても上記紹介本では理解できないという受験生は一読してみる価値はありますが、そもそも数的処理にあまり抵抗を感じないような受験生は、お金と時間が無駄なので使わないこと。
◆学習指針
できる人とできない人の差が激しいこの科目ですが、できる人でもいきなり過去問演習から、というのは大胆過ぎるかと思います。畑中シリーズ(以下ワニ本)をつぶしてから、過去問演習に入りましょう。
数的推理なんかは特に数学でガリガリ解こうと思えば解ける問題がほとんどですが、時間がかかります。ワニ本により最速解法を確認することを是非推奨いたします。
ワニ本の使い方ですが、この本はあくまで解法パターンやテクニックを体に染み込ませるための本なので、問題を読んだら取り敢えずすぐに解答を読むこと。「自力で解きたい!」という欲望に駆られる受験生も多いかと思われますが、まぁ落ち着け。1周目は自力で解くことを我慢して、問題を読んだらすぐに解答を見て、そして手を動かしつつ解法を覚える、という作業を最後まで続けてください。
2周目は覚えた解法を思い出しつつできるだけ自力で解くこと。ただ、パッと見て解法が思い浮かばないようならすぐ解答を見ましょう。とにかく解法を覚えないといけません。
どの問題もほぼ完璧に自力で解けるようになった頃には、概ね解法パターンを覚えているはずです。そうなれば第一段階は合格です。
が、注意すべきは、この段階ではまだどんな問題にも対応できるような応用力が欠けている可能性が大きいということ。模試や本試験では多種多様な問題が出ます。初めて当たる問題を解く際にも、ワニ本により頭に詰め込んだ解法を、自由に自分の頭から引き出して対応できるようになるまで、しっかりと演習を繰り替えすことが必要不可欠です。
そのためにも、本試験レベルの問題を数多くこなすことが重要で、そこで、新スーパー過去問ゼミ2の出番というわけです。時にはワニ本の解法が使えないような応用の利いた問題にぶち当たることも必ずありますので、そういった場合にも自在に対応できるよう、スー過去演習は非常に重要と言えます。より柔軟な解き方、考え方を養うことが可能となります。
ワニ本により数的処理の解法をインプットし、新スー過去2によりアウトプットする。数的処理対策はこれで万全です。
このアウトプットの段階では、きちんと時間を計り(一問3分が理想)、本試験のシミュレーションのつもりで真剣に問題に取り掛かるように。そして、数的処理は毎日学習することを忘れないでください。
これだけやれば模試でも本試験でも数的処理で遅れを取ることはまず無いでしょう。そして、個人差はあれど、数的処理はこれぐらいやらないとなかなか本番で結果が出ないというのも事実です。
学習初期は苦しむかもしれませんが、この科目も地道な学習の積み重ねが、如実に結果に現れてくる科目ですので、模試等で学習達成度を確認するなどしてモチベーションを維持しつつ、最後まで頑張りましょう。
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