ウォーク問過去問Quick Master

<対応科目>


○公務員試験ウォーク問過去問Quick Master(LEC出版)

 公務員試験大手予備校LECによる過去問集で、スー過去に並ぶ知名度を誇る公務員試験定番問題集です。2色刷りで、ページの表側に問題、裏側に回答と解説が記載されている構成。受験生の間ではウォーク問やウ問などと呼ばれ、多くの受験生に使われてきました。

 平成19年に全面改訂され、名称も「地方上級・国家U種 ウォーク問本試験問題集」(旧ウ問)から「公務員試験ウォーク問過去問Quick Master」(新ウ問)に変わりました。本のつくりも大幅に変わりましたが、主な変更点は以下。

  1. 過去問のみの旧ウ問とは異なり、新ウ問では各章のはじめに要点解説(レジュメ)のページが設けられた
  2. 旧ウ問に比べ新ウ問では収録問題数が減少した
  3. 旧ウ問に比べ新ウ問では収録過去問の試験種が増えている(旧ウ問にはなかった国家T種の過去問も収録されている)。
  4. 旧ウ問に比べ新ウ問では本のサイズがかなり小さくなった

   以上の変更点から、新ウ問は新スー過去2のように要点整理(レジュメ)→過去問演習の形式となったため、より独学に適した過去問集となったといえます。

 また収録過去問数は減りましたが、良問が厳選されており、かつ非常に詳しい解説は新ウ問でも健在なので、むしろ「クドさ」が軽減されて無駄が減った点は評価すべきでしょう。似たような問題を何度も解かせて知識を定着させるという旧ウ問とはコンセプトそのものがやや変わったように思われます。国家T種の問題が収録され対策レベルが向上したことと、コンパクトサイズになり携帯しやすくなった点も好印象。

 ただ、網羅性についてはやはり新スー過去2に劣ります。

 専門科目の行政法や、教養科目の人文科学、自然科学など、新スー過去2の評価がいまひとつの科目については、新ウ問を使う方がスー過去より効率的に学習を進めることができると思います。

【まとめ】
<おすすめ>行政法、人文科学、自然科学
<比較的おすすめ>行政法以外の法律系科目
<備考>現在でもLEC校内では在庫処分のため旧ウ問を低価格で販売している模様。

 なお比較できるように、念のため旧ウ問のレビューを下記に残しておきますので、参考にしてください。

・・・・・以下−旧ウ問(地方上級・国家U種 ウォーク問本試験問題集)レビュー・・・・・

 スー過去の「重要ポイント」のようなレジュメ部分はありませんが、代わりに「出る順公務員 地方上級・国家U種 必修基本テキスト」という解説テキスト(別売り)がウォーク問に対応しているので、合わせて利用すると一層効果的な学習ができます。ウォーク問はさすがに予備校本ということで、解説が非常に詳しく、基本テキスト無しでも演習が可能なほどですが、やはりどうせ使うなら教科書代わりに基本テキストも買っておいたほうが無難です。

 司法試験予備校であるLEC出版というだけあって、法律系科目の解説が特に優れており、かつ似たような問題が何度も出てくるので、演習を繰り返すうちに嫌でも知識が頭が残ってくれます。

 ただ、そのスタイルゆえに解説がくどいだとか類題が多過ぎて網羅性に欠けるなどといった批判もあり、さらに国家T種の問題が全く収録されていないという、近年難化傾向にある公務員試験の過去問集としてはかなり痛い欠点を抱えています。国家T種試験の問題はいずれ形を変えて国家U種に出るという傾向があるため、国家U種試験を志望する受験生にとってはブルシットな要素だと言えるでしょう。

 もともと予備校生用に作られたウォーク問は、やはり独学で進める受験生にとっては総合的にはスー過去より劣る出来だと言わざるを得ません。他社の過去問集より難易度が低く、予備校の講義による知識の追加があってはじめて本当の効果を発揮する過去問集です。経済原論などは特に、スー過去をやらずウォーク問をやっている人はマジかわいそうです。しかし解説の詳しさは初学者にとっては大きなメリットとなるため、法律系科目については利用価値があるかと思います。

 といっても憲法及び民法はスー過去がファンタスティックなため、ウォーク問の出る幕はありません。使えるとしたら行政法です。スー過去の行政法は、導入用過去問としては敷居が高いと思われますので、最初にスー過去行政法はちょっとキツイなぁという方は、ウォーク問を利用することをオススメします。これは私の体験談ですが、スー過去行政法を2回通って挫折しかけていた私は、ウォーク問をやることで大きく得点力が向上しました。

 なお、行政法について、ウォーク問とスー過去をやる時間が無い人は、ウォーク問(482ページ)の代わりにページ数が少ないスートレ(293ページ)を利用するのをオススメします。法学部出身者等でいきなりスー過去で問題ない方もいると思いますが、最初にウォーク問やスートレなどで地盤を固めると、知識の定着度という意味での効率性が違います。ただ、ウォーク問のみで国家U種や地方上級以上を目指すのはやや危険です。予備校本は市販本に比べて改訂頻度が遅い傾向があり、情報公開法など新しく頻出の分野が記載されていないからです。

 あと、行政学や政治学等の行政系科目についても、一部ではスー過去より解りやすい等の意見があるため、この辺は自分に合う合わないかで判断してゆく必要があります。教養科目など他社の本とあまり評価に差が無いものについても、LEC生は他の本に手を出さずとも、ウ問やっとけばOKでしょう。

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